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日本古代史と朝鮮 (講談社学術文庫 (702))
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| ジャンル: | 歴史,日本史,西洋史,世界史
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歴史に基づいた客観的な視点
金達寿氏の姿勢は、戦前に唱えられた「日鮮同祖論」とか、逆に『万葉集』が「韓国語」で読めるといったものとは一線を画する。氏は今日的意味での日本民族と朝鮮民族の成立は白村江の敗戦で倭が半島での影響力を失い、新羅が半島を統一してからだという。それ以前の半島は百済、新羅、高句麗の三国が対立した状態であり、列島でも南に隼人、熊襲、北に蝦夷といった「異民族」が存在し、両者とも単一民族が存在したなどとは言えないからである。さらにアイヌや琉球人は明治以前は「日本人」ではなかった。そう考えれば「渡来人」は朝鮮人でもないし、日本人でもない。日本人は縄文人を主体に、大陸や半島からの渡来人と混交したり、隼人、熊襲、蝦夷と記紀に記される異民族なども徐々に組み込んで成立したとみなすのが妥当であろう。氏はこのような古代民族のダイナミズムを前提に玄界灘を挟んだふたつの地域の交流、そして日本民族と朝鮮民族の成立を追う客観的な視点に終始している。
講談社
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